米国の小説家。1927年、アメリカ・ニューヨーク市生まれ。
ブルックリン・カレッジで心理学を学んだ後、雑誌編集やファッション写真撮影などの仕事を経て、ハイスクールの英語教師となる。このころから小説を書き始め、その一方でブルックリン・カレッジの大学院で学び、英語学とアメリカ文学の修士号を取得した。
1959年に中編小説『アルジャーノンに花束を(原題 Flowers for Algernon)』を発表し、SF・ファンタジー・ホラーなどを対象とするヒューゴー賞を受賞。1966年にはこれを長編化した同名の作品が、アメリカSF ファンタジー作家協会の選考によるネビュラ賞を受賞。世界的ベストセラーとなった。
1966年、オハイオ大学の教授(英語学・創作)に就任。教鞭を執るかたわらベストセラー小説を次々と生んだ。解離性同一性(多重人格)障害の実在の患者を主人公とした作品である、1980年発表の『五番目のサリー(The Fifth Sally)』と、1981年発表の『24人のビリー・ミリガン(The Minds of Billy Milligan )』及びその続編、1986年発表の『クローディアの告白-ある分裂症患者の謎(Unveiling Claudia: A True Story of Serial Murder)』など、心理学の知識と取材に基づくキイスの作品は大きな反響を得た。後に教授職を退き、専業作家となる。
1988年、ブルックリン・カレッジにより著名な卒業生を賞する名誉のメダルを授与される。
2000年、オハイオ大学名誉教授に就任。
2014年6月15日、米フロリダ州の自宅で肺炎のため死去。享年86。