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流し読む冒頭

流し読み(ながしよみ)とは集中して読むのではなく、力を抜いて軽く読むさま。読み流すさま。

風の又三郎

ジャンル
小説
作者
宮沢 賢治
どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

ゲティスバーグ演説

ジャンル
演説
作者
エイブラハム・リンカーン
Four score and seven years ago our fathers brought forth on this continent, a new nation, conceived in Liberty, and dedicated to the proposition that all men are created equal.

( 87年前、我々の父祖はこのアメリカ大陸に、自由の精神にはぐくまれ、すべての人は平等につくられているという信条に献げられた新しい国家を誕生させました。 )

吾輩は猫である

ジャンル
小説
作者
夏目 漱石
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生まれたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

限りなく透明に近いブルー

ジャンル
小説
作者
村上 龍
飛行機の音ではなかった。耳の後ろ側を飛んでいた虫の羽音だった。蠅よりも小さな虫は、目の前をしばらく旋回して暗い部屋の隅へと見えなくなった。

機械

ジャンル
小説
作者
横光 利一
初めの間は私は私の家の主人が狂人ではないのかとときどき思った。

幸福

ジャンル
小説
作者
キャサリン・マンスフィールド
バーサ・ヤングは三十にもなるが、まだときおりこんな気持におそわれるときがある、歩いていずに走りたくなったり、舗道の上でダンスのステップを踏んでみたくなったり、輪まわしをころがしてみたくなったり、なにかを宙にほうりあげてそれを受けとめてみたくなったり、そうかと思うと、じっと立ち止まって――なんということもなく――まったく、なんということもなく笑いたくなったり……。

死ぬことと見つけたり

ジャンル
小説
作者
隆 慶一郎
死は必定と思われた。つい鼻の先に、刑務所の壁のように立塞がっていた。
昭和18年12月。
僕は9月の末に20歳になったところだった。

浮雲

ジャンル
小説
作者
林 芙美子
なるべく、夜更けに着く汽車を選びたいと、三日間の収容所を出ると、わざと、敦賀の町で、一日ぶらぶらしてゐた。

浮雲

ジャンル
小説
作者
二葉亭 四迷
千早振る神無月ももはや跡二日の余波となッた二十八日の午後三時頃に、神田見附の内より、塗渡る蟻、散る蜘蛛の子とうようよぞよぞよ沸出でて来るのは、孰(イズ)れも顋(オトガイ)を気にし給う方々。

君死にたまふことなかれ

ジャンル
詩
作者
与謝野 晶子
あゝをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生れし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや。

雁

ジャンル
小説
作者
森 鴎外
古い話である。僕は偶然それが明治十三年の出来事だと云うことを記憶している。

坊っちゃん

ジャンル
小説
作者
夏目 漱石
親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校にいる時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事はある。

帰去来

ジャンル
小説
作者
太宰 治
人の世話にばかりなって来ました。これからもおそらくは、そんな事だろう。みんなに大事にされて、そうして、のほほん顔で、生きて来ました。これからも、やっぱり、のほほん顔で生きて行くのかも知れない。そうして、そのかずかずの大恩に報いる事は、おそらく死ぬまで、出来ないのではあるまいか、と思えば流石さすがに少し、つらいのである。

潮騒

ジャンル
小説
作者
三島 由紀夫
歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。 歌島に眺めのもっとも美しい場所が二つある。一つは島の頂きちかく、北西にむかって建てられた八代神社である。

枕草子

ジャンル
随筆
作者
清 少納言
春は、曙。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこし明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

たけくらべ

ジャンル
小説
作者
樋口 一葉
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝(ドブ)に灯火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらないて……。

女類

ジャンル
小説
作者
太宰 治
僕(二十六歳)は、女をひとり、殺した事があるんです。実にあっけなく、殺してしまいました。

砂の女

ジャンル
小説
作者
安部 公房
八月のある日、男が一人、行方不明になった。休暇を利用して、汽車で半日ばかり海岸に出掛けたきり、消息をたってしまったのだ。捜索願も、新聞広告も、すべて無駄におわった。

古今和歌集仮名序

ジャンル
和歌
作者
紀 貫之
やまとうたは、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける 世の中にある人、ことわざ繁きものなれば、心に思ふ事を、見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり 花に鳴く鶯、水に住む蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌をよまざりける 力をも入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女のなかをもやはらげ、猛き武士の心をも慰むるは、歌なり・・・

高野聖

ジャンル
小説
作者
泉 鏡花
「参謀本部編纂の地図をまた繰り開いて見るでもなかろう、と思ったけれども、あまりの道じゃから、手を触るさえ暑くるしい、旅の法衣(コロモ)の袖をかかげて、表紙を附けた折り本になっているのを引っ張り出した。