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冒頭一覧
いずこへ
いずこへ
ジャンル
小説
作者
坂口安吾
私はそのころ耳を澄ますようにして生きていた。もっともそれは注意を集中しているという意味ではないので、あべこべに、考える気力というものがなくなったので、耳を澄ましていたのであった。