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たけくらべ

ジャンル
小説
作者
樋口 一葉

廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝(ドブ)に灯火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらないて……。

作者情報

 画像

日本の小説家。東京生まれ。
戸籍名は「奈津」だが、本人は「夏子」「夏」「なつ」と名乗ったり自署したりすることが多かった。

中島歌子に和歌や古典文学を、半井桃水に小説を学んだ。

生活に苦しみながら、『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』といった秀作を発表。

文壇から絶賛され、わずか1年半でこれらの作品を送り出した後、24歳で肺結核により夭逝した。

没後に発表された『一葉日記』も高い評価を受けている。