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夜明け前

ジャンル
小説
作者
島崎 藤村

木曽路はすべて山の中である。あるところは岨(ソバ)づたいに行く崖の道でり、あるところは数十間の深さに臨む木曽川の岸であり、あるところは山の尾をめぐる谷の入り口である。一筋の街道はこの深い森林地帯を貫いていた。

作者情報

 画像

日本における詩人又は小説家である。本名は島崎 春樹(しまざき はるき)。
信州木曾の中山道馬籠(現在の岐阜県中津川市馬籠)生まれ。帝国芸術院会員。

『文学界』に参界し、ロマン主義に際した詩人として『若菜集』などを出版する。

さらに、主な活動事項を小説に転じたのち、『破戒』や『春』などで代表的な自然主義作家となった。

作品は他に、日本自然主義文学の到達点とされる『家』、姪との近親姦を告白した『新生』、父である島崎正樹をモデルとした歴史小説の大作『夜明け前』などが存在する。