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死ぬことと見つけたり

ジャンル
小説
作者
隆 慶一郎

死は必定と思われた。つい鼻の先に、刑務所の壁のように立塞がっていた。
昭和18年12月。
僕は9月の末に20歳になったところだった。

作者情報

 画像

日本の脚本家、小説家(時代小説作家)。
本名は池田 一朗(いけだ いちろう)。
東京市赤坂区生まれ。

本名で脚本、隆慶一郎のペンネームで小説を執筆していた。

東大文学部仏文科卒。在学中、辰野隆、小林秀雄に師事する。

編集者を経て、大学で仏語教師を勤める。
中央大学助教授を辞任後、本名・池田一朗名で脚本家として活躍。

映画「にあんちゃん」の脚本でシナリオ作家協会賞受賞。
1984年、『吉原御免状』で作家デビュー。
1989年には『一夢庵風流記』で柴田錬三郎賞を受賞。

時代小説界に一時代を画すが、わずか5年の作家活動で急逝。