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罪と罰

ジャンル
小説
作者
フョードル・ドストエフスキー

七月はじめの酷暑のころのある日の夕暮れ近く、一人の青年が、小部屋を借りているS横町のある建物の門をふらりと出て、思いまようらしく、のろのろと、K橋のほうへ歩きだした。

作者情報

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ロシア帝国の小説家・思想家。
レフ・トルストイ、イワン・ツルゲーネフと並び、19世紀後半のロシア小説を代表する文豪である。

28歳で空想的社会主義に関係して逮捕されるが、出獄後、代表作である『罪と罰』『白痴』『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』などを発表し、「現代の預言書」とまでよばれる文学を創造した。

ドストエフスキーの著作は、世界中で読まれ、170以上の言語に翻訳されている。

ソルジェニーツィンやチェーホフ、ニーチェ、サルトル、ウィトゲンシュタイン、アインシュタイン、日本人では、黒澤明、湯川秀樹、小林秀雄、大江健三郎、村上春樹、三島由紀夫、埴谷雄高などの多くの人物に影響を与えた。